心理学実践セミナーとは

心理学実践セミナーは,宮城学院女子大学学芸学部心理行動科学科のモットーである「心理学は,机の上だけでは学べない。」を文字通り実践する,1年次配当の必修科目です。他大学の心理学関係学科のカリキュラムにはほとんど見受けられない,非常にユニークな科目となっています。受講生は3名の担当教員の中から自分の興味・関心のある班を選択し,テーマの選定からデータの収集,分析,結果の整理,発表資料作成,そして研究発表を,他の受講生や教員と協働して行います。研究発表は,毎年1123()に開催されている「ココロサイコロ20XX」において,一般に向けてポスター発表の形式で行われています。

友野班の活動について

友野が担当している友野班は2011年度から活動が始まったのですが,東日本大震災の発災直後であったこともあり,「持続可能な被災地支援」を活動のスローガンとして,義援金募集活動を核とした研究を行うことになりました。また,心理学実践セミナーで取り上げられたテーマに関する活動は,受講生が毎年異なることからも単年度で完結することが一般的となっておりますが,友野班では上記スローガンを標榜していたこともあり,2012年度以降も2018年度まで継続して義援金募集活動を行ってきました(ちなみに,2019年度は友野が特別研修休暇取得のため授業を担当しませんでしたので,活動を休止しました)。

 

活動は,友野班のメンバーをさらに3つか4つのチームに分け,心理学的な要素を加えた義援金の募集方法をチームごとに考案してきました。そして,毎年10月に開催される大学祭で義援金募集活動を行い,集まった義援金を各自治体など(年度ごとに都度どの自治体に寄付をするか検討し,寄付先を決定)に寄付してきました。

 

2020年度は,新型コロナウイルス禍により大学祭が例年通りの開催形態を取れなくなってしまったため,友野班のメンバーと協議した結果,オンラインでの募金活動を行うことに変更しました。そして,東日本大震災の義援金募集活動のみにとどまらず,新型コロナウイルス禍の影響で困難な状況に立たされている方々を支援するための募金活動および,支援物資(不要になった衣服)を集めて発展途上国などに寄付するという活動に,方向性を拡張することに決定しました。2020年度末を持ちまして,すべての活動を終え,募金および支援物資をそれぞれの寄付先に寄付しました。得られた成果につきましては,以下の「年度ごとの活動の概略」の2020年度の部分をご覧ください。たくさんの方々にご寄付をいただけましたことに,深謝申し上げます。

 

2021年度も,受講生との協議の結果,2020年度に引き続きオンラインによる募金活動を行いました。今回は,新型コロナウイルス禍の影響で困難な状況に立たされている方々を支援するための募金活動および,静岡県熱海市で発生した土砂災害の義援金募集活動を行いました。また,昨年度同様学内で支援物資(不要になった衣服)を集めて発展途上国などに寄付するという活動も行いました。こちらも2021年度末を持ちまして,すべての活動を終え,募金および支援物資をそれぞれの寄付先に寄付しました。得られた成果につきましては,以下の「年度ごとの活動の概略」の2021年度の部分をご覧ください。たくさんの方々にご寄付をいただけましたことに,この場を借りて深謝申し上げます。

 

2022年度は友野が心理学実践セミナーの授業を担当しないことになったため,年度当初は未定となっておりました。その後,2020年度に友野班で活動したメンバーのうち,2022年度に友野ゼミに所属している3年生の有志が「2022SENDAI光のページェント」の募金活動をオンラインで行いました。2023年2月を持ちまして,全ての活動を終え,募金を2022SENDAI光のページェント実行委員会様に寄付しました。得られた成果につきましては,以下の「年度ごとの活動の概略」の2022年度の部分をご覧ください。また,寄付金贈呈の模様を宮城学院女子大学のホームページに掲載しておりますので,宜しければご覧ください。たくさんの方々にご寄付をいただけましたことに,この場を借りて深謝申し上げます。

 

2023年度は,2022年度同様友野は心理学実践セミナーの授業を担当しませんが,昨年度に日本心理学会2022年度第1回「減災並びに災害からの復興に寄与する研究・活動」助成をいただいておりましたので,2023年度に友野ゼミに所属している2年生および3年生全員でそれぞれチームごとに企画を考案することとしました。通常のゼミに加えての活動でしたので企画が中々進んでおりませんが,漸く活動開始できるチームが出てきました。トップページに各企画のリンクを順次貼り付けていきますので,趣旨にご賛同いただける方はご寄付のご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。

年度ごとの活動の概略

 以下に,年度ごとの活動の概略をお示しします。

 

2022年度(心理学実践セミナーではなく,友野ゼミ3年生の自主活動として実施)

 友野ゼミ3年生有志:「画面の画像(イラスト・写真)の効果の検討」」

           イラスト:1,000円 写真:6,000円

⇒実験開始前のテスト時に寄付された3,000円を含む総額10,000円を,2022SENDAI光のページェント実行委員会様に寄付

 

2021年度

 Aチーム:「動画のイラスト(白背景に文字のみの動画・イラストを使用した動画)の効果の検討」

      白背景に文字のみの動画:1,400円 イラストを使用した動画:2,200円

⇒総額3,600円を宮城県に寄付

 

 Bチーム:「募金サイトへの移動ツール(URL・QR コード)の効果の検討」

      URL:6,000円 QRコード:0円  

⇒総額6,000円を宮城県に寄付

 

 Cチーム:「画面のイラスト(ポジティブ・ネガティブ)×背景色(暖色・寒色・白色)の効果の検討」

      ポジティブ×暖色:3,600円 ポジティブ×寒色:200円 ポジティブ×白色:0円

      ネガティブ×暖色:500円 ネガティブ×寒色:500円 ネガティブ×白色:0円

⇒総額4,800円を熱海市に寄付

 

 Dチーム:「回収箱の季節(春・夏・秋・冬)×寄付された衣服(春物・夏物・秋物・冬物・オールシーズン)の効果の検討」

      春×春物:6着 春×夏物:1着 春×秋物:4着 春×冬物:2着 春×オールシーズン:1着

      夏×春物:3着 夏×物:26着 夏×物:8着 夏×物:5着 夏×オールシーズン0

      秋×春物:11 秋×物:27 秋×物:7 秋×物:17 秋×オールシーズン8

      冬×春物:11着 冬×物:11着 冬×物:0着 冬×物:2着 冬×オールシーズン3
⇒手続きの不備により分析データから除外したものを含む合計549着を,NPO法人「ワールドギフト」を通じて発展途上国に寄付
 

2020年度

 Aチーム:「画面の背景色(暖色・寒色)の効果の検討」(ユニット1)

      暖色:6,400円 寒色:900円

      「募金者の表情(笑顔・泣き顔)の効果の検討」(ユニット2)

      笑顔:2,200円 泣き顔:1,500円

⇒総額11,000円のうち,寄付申込み済で未入金を除いた10,900円を仙台ライブハウス「MACANA」に寄付

 

 Bチーム:「出身地(宮城県・東京都)と寄付先(宮城県・東京都)の効果の検討」

      出身地(宮城県)×寄付先(宮城県):6,500円

      出身地(東京都)×寄付先(宮城県):5,000円

      出身地(宮城県)×寄付先(東京都):1,100円

      出身地(東京都)×寄付先(東京都):5,000円

⇒総額24,600円(出身地が宮城県と東京都以外の7,000円含む)のうち,17,500円を宮城県に,7,100円を 東京都に,それぞれ寄付

 

 Cチーム:「被災地の写真(発災後のみ・発災前と発災後の両方)の効果の検討」

      発災後のみ:1,000円 発災前と発災後の両方:2,000円

⇒総額3,000円のうち,寄付申込み済で未入金を除いた2,500円を宮城県に寄付

 

 Dチーム:「衣服の整頓状況(ダミー整頓・ダミー不整頓×整頓・不整頓)の効果の検討」

      ダミー整頓×整頓:294着 ダミー整頓×不整頓:0着

      ダミー不整頓×整頓:65着 ダミー不整頓×不整頓:4着

⇒合計363着を,NPO法人「ワールドギフト」を通じて発展途上国に寄付
 

2019年度

(友野が特別研修休暇取得のため,活動なし

 

2018年度

 Aチーム:「募金箱(錯視を引き起こす箱・透明)の効果の検討」

      錯視を引き起こす箱:3,118円 透明:1,190円

 Bチーム:「募金箱(赤色・青色×笑顔・真顔)の効果の検討」

      赤色×笑顔:984円 赤色×真顔:361円 青色×笑顔:653円 青色×真顔:1,111円

 Cチーム:「掲示物(高目標金額設定・低目標金額設定・なし)の効果の検討」

      高目標金額設定:6,188円 低目標金額設定:6,865円 なし:1,661円

⇒総額22,330円(活動時間外に寄付された199円含む)をすべて宮城県に寄付

 

2017年度

 Aチーム:「募金箱(四角形・くるくるコイン)の効果の検討」

      四角形:2,597円 くるくるコイン:5,045円

 Bチーム:「募金箱(透明・ピタゴラスイッチ風熊本城)の効果の検討」

      透明:4,614円 ピタゴラスイッチ風熊本城:2,060円

 Cチーム:「募金活動者の服装(制服・スーツ)の効果の検討」

      制服:6,866円 スーツ:4,658円

 Dチーム:「募金活動方法(視覚情報・聴覚情報×喜び表情・悲しみ表情)の効果の検討」

      視覚情報×喜び表情:2,214円 視覚情報×悲しみ表情:4,288円

      聴覚情報×喜び表情:1,337円 聴覚情報×悲しみ表情:914円

⇒総額34,593円のうち,6,674円を熊本県(熊本城)に,27,919円を宮城県に,それぞれ寄付

 

2016年度

 Aチーム:「募金箱(ハート形・四角形)の効果の検討」

      ハート形:10,668円 四角形:12,035円

 Bチーム:「寄付先(熊本県・宮城県)の効果の検討」

      熊本県:4,308円 宮城県 5,349円

 Cチーム:「募金箱(ブタの形・白い円柱形)の効果の検討」

      ブタの形:2,146円 白い円柱形:3,444円

 Dチーム:「募金箱(暖色系・寒色系)の効果の検討」

      暖色系:1,094円 寒色系:1,187円

⇒総額40,231円のうち,4,308円を熊本県に,35,923円を宮城県に,それぞれ寄付

 

2015年度

 Aチーム:「掲示物(被災地の経時的変化を示した写真・掲示物なし)の効果の検討」

      被災地の経時的変化を示した写真:3,811円 掲示物なし:4,348円

 Bチーム:「募金箱(事前に高額硬貨を入れた箱・事前に低額硬貨を入れた箱・なし)の効果の検討」

      事前に高額硬貨を入れた箱:1,020円 事前に低額硬貨を入れた箱:1,832円 なし:3,801円

 Cチーム:「募金箱(投入口大・投入口小・通常)の効果の検討」

      投入口大:816円 投入口小:588円 通常:524円

⇒総額20,613円(活動時間外に寄付された3,873円含む)のうち,8,159円を岩手県に,12,454円を宮城県 に,それぞれ寄付

 

2014年度

 Aチーム:「募金箱(事前にお金を入れた箱・空箱)の効果の検討」

      事前にお金を入れた箱:2,448円 空箱:2,994円

 Bチーム:「掲示物(写真のみ・説明文のみ・両方・なし)の効果の検討」

      写真のみ:1,591円 説明文のみ:2,562円 両方:3,343円 なし:2,849円

 Cチーム:「募金箱(本学大学祭キャラクターの巨大募金箱のみ)の効果の検討」

      本学大学祭キャラクターの巨大募金箱:5,464円

⇒総額21,381円(活動時間外に寄付された130円含む)をすべて岩手県に寄付

 

2013年度

 Aチーム:「募金活動者の服装(スーツ・仮装)の効果の検討」

      スーツ:3,865円 仮装:1,897円

 Bチーム:「募金活動方法(有人・無人)の効果の検討」

      有人:8,122円 無人:611円      

 Cチーム:「募金箱(コインアートのみ)の効果の検討」

      コインアート:3,641円

⇒総額18,136円をすべて岩手県に寄付

 

2012年度

 Aチーム:「募金箱(透明・不透明・パペット)の効果の検討」

      透明:4,140円 不透明:1,845円 パペット:896円

 Bチーム:「掲示物(被災前の写真・被災後の写真)の効果の検討」

      被災前の写真:5,247円 被災後の写真:5,980円

 Cチーム:「募金活動者の服装(私服・仮装・Tシャツ)の効果の検討」

      私服:5,888円 仮装:5,447円 Tシャツ:2,560円

⇒総額32,003円をすべて岩手県に寄付

 

2011年度

 Aチーム:「募金箱(透明・ピタゴラスイッチ風)の効果の検討」

      透明:8,697円 ピタゴラスイッチ風:7,847円

 Bチーム:「募金箱(不透明・顔の形)の効果の検討」

      不透明:8,987円 顔の形:3,187円

 Cチーム:「募金活動者の人数(多人数・少人数)の効果の検討」

      多人数:3,689円 少人数:6,130円

⇒総額40,439円(活動時間外に寄付された1,902円含む)をすべて岩手県に寄付

 

 本活動の趣旨にご賛同いただき,これまでに寄付していただいたすべての方々に感謝申し上げます。